F log
3 より続く
ごく一部のミリヲタ以外には本当にどーでもいいことなんですけど、アサルト化によって全長が短くなる傾向にある
近代ライフルの銃口には必ず存在する小さな金属部品についてです。
機能によって様々な呼称が存在します。
射撃時の発射炎を軽減するもの・・・・・フラッシュサプレッサー、フラッシュハイダー等
射撃時の跳ね上がりや反動を軽減するもの・・・・・コンペンセイター、マズルブレーキ等
もしくはその両方の機能を期待できる製品もあります。
これら広範囲の製品を一括りにする呼び方として マズルデバイス というのもあります。
ウチのプライマリーウェポン 2 である LCT AMD-65改 ですが、その名の通りベースの銃は 1965 年 の設計です。
カービン化故発生する盛大な発射炎とリコイル抑制の為、当時としては大胆なフラッシュハイダー兼マズルブレーキが装着されました。
ワイヤーストックとともに AMD-65 のアイコンであるこのハイダーは効果的であると聞き、同時になかなかカッコイイと思ったのでした。
しかし AK の基本形は変わらずともマズルデバイスの進化は日進月歩であります。
タクティカル化された現代 AK における最先端は何なのか。
実際のシューター/オペレーターはどんなマズルデバイスを使用しているのかの探求が始まりました。
長さ 5cm からせいぜい 7cm で穴の開いた金属パイプが写るパソコンの画面を唸りながら鬼気迫る表情で凝視する夫に動じないのが
F 嫁ですが、まぁ普通の感覚ならコイツ大丈夫か?と疑いたくなりますなw
各メーカーのレプリカを数点入手して検討に検討を重ねた結果、AMD-65改のマズルデバイスが決定しました。
(バイオプラスチックの BB 弾を空気圧で発射するエアソフトガンに反動も発射炎もないだろう、というツッコミはなしで‥ね)
そいつは プライマリー・ウエポンズ・システムズ (PRIMARY WEAPONS SYSTEMS) の FSC47 です。
PRIMARY WEAPONS SYSTEMS
クリック すると同社のトップページに飛びます。
タブのマズルデバイスをクリックすると FSC シリーズという項目があります。
シリーズということは .223、.308 等他の口径もあるということですね。
FSC47 はもちろん AK の 7.62×39 を念頭に置いたマズルデバイスとなります。
決め手のひとつはこの動画でした。
PWS FSC47 Demo
FSC47 を装着したフルサイズの AK をフルオートで片手打ちする男性。
昼間ですからマズルフラッシュはわかりませんが、体格を差し引いてもこの制動性はもの凄いですね。
まさか減装弾という可能も?
ユーザーが実感できる現地でさすがにそれは無いでしょうかね。
RICOH GR
これは PWS 社のロゴが入ったベースボールキャップです。
F 嫁はこのロゴを見て 「小?」 とか言ってましたが確かにw
ロゴの由来はわかりません。
いわゆるタクトレブームでベースボールキャップは百花繚乱ですが、こいつを被ってる人は少ないでしょう。
RICOH GR
こいつがその FSC47 です。
7.62×の後は見えてませんが当然 39 ですね。
RICOH GR
保険にと同じく AK シリーズに対応している J-TAC47 も頼んでみました。
RICOH GR
まず押さえの J-TAC47 から開封してみます。
ぱっと見、バードケージタイプのよくあるハイダーに思えます。
ただ左右の切り込みは独特の形状をしており、これが(実銃の場合は)ブレーキとして働くのだなと思わせます。
右側の赤いリングは耐熱シリコン製です。
それにしても黒というよりグレイの金属肌はカサカサで粉吹いてますw
手前の凹みは AK のフロントサイト基部からバネで突き出しているロックピンを差し込む箇所です。
別の言い方をすれば、ここに凹みのあるマズルデバイスは AK 対応ということになると思います。
RICOH GR
そしてこちらが本命の FSC47 です。
同じ PWS 社の製品ですがこちらは一転油まみれですw
ロックピンの凹みは J-TAC47 とは異なりカッチリした形状ですね。
何となくこちらの方が丁寧に造られているような印象を持ちます。
RICOH GR
もう一枚。
J-TAC47 同様に耐熱シリコンリングが附属します。
いやカッコイイですな。
サイドの切り込みはより複雑な形状となり、先端は 4 つに分かれており攻撃的です。
RICOH GR
まずは J-TAC47 から AMD-65改 に取り付けてみます。
落ち着きがあって悪く無いと思います。
が、やはり M4 等のバードケージ型ハイダーを思い出してしまいワクワク感は無いですなぁ。
これは LCT 製品の問題だと思いますが、ロックピン太過ぎてが凹みに収まりません。
もちろん現地では問題ないでしょう。
RICOH GR
続いて油を拭き取った FSC47 を装着してみます。
こちらの凹みにはロックピンがジャストで収まりました。
いや〜カッコイイ!!
J-TAC47 には申し訳ないけれど圧勝ですな。
ま、トップ写真でバレていたとは思いますが。
そうそう耐熱シリコンリングの赤がよいチャームポイントとなっていますね。(えっ‥なっていない?)
RICOH GR
真上から見るとまたアバンギャルド。
魚の骨を思わせる左右の造作がまたカッコイイ。
これ排煙や排炎を綿密に計算した開口面積であり角度であるのでしょうね。
つくづく BB 弾の作り出す微風しか対処させてあげられないのが惜しい。
RICOH GR
そして現物を見て初めて気づいたのが先端の 4 本突起の角度。
ただ均等に 4 本が飛び出しているのかと思いきや、ズレた十字形となっています。
これもボーテックス等の理論があるのでしょうか。
いやそれ以前にアグレッシブでカッコイイんです。
RICOH GR
FSC47 装着のフロント周りです。
う〜ん相当気に入りましたよ、コイツは。
RICOH GR
というわけで 4 回に渡ってお送りした AMD-65改 の“改”はこれでひとまず最終形となります。
リポバッテリー抜きで 4.2kg とそこそこの重さになってしまいましたが満足です。
RICOH GR
ウチのプライマリーウェポン 1 である VFC SR-15E3 と並べてみます。
AR 系とはやはり根本的に異なるモノですね。
M4 以降の伸縮ストックは当初否定的でしたが、自分でボディーアーマーを着て構えて以来なるほどと評価するようになりました。
それも含めた取り回しは圧倒的に SR-15E3 の勝ちです。
特にインドア戦ではコンパクトに構えられるこちらでしょうね。
インドアということであれば、そもそも AK には(個人的な感想ですが)ウェポンライトが似合わないんですよ。
それでもいいと思わせる魅力が AK にはあります。
RICOH GR
しかしパーツ 1 個のために文献集めてウェブで資料を調べて吟味に吟味を重ねて通販でポチするまでの作業は嫌いじゃないんですが…
増税の春、◯◯◯◯改定の春、XP 終焉の春、仕事が山積みなのが困ったものです。
職場小隊 の皆様もお忙しく、AMD-65改 をフィールドに持ち出せるのは早くて桜が散った後になりそうです。
その前にちゃんとしたレンジでゼロインしたいなぁ。