F log
ご縁あって 2005 年に荒木先生の教室の発表会を拝見したのが最初でした。
それから 2 年毎に、2007 年、2009 年とお邪魔しました。
事情があって 2011 年の会は見逃したものの、4月下旬にしては異例の寒い日曜日に 2013 年版を観に行きました。
荒木良子バレエ・アカデミー
第 12 回発表会 2005 年 8 月
第 13 回発表会 2007 年 12 月
30 周年発表会 2009 年 9 月
その日、F は仕事が少々残っており、F 嫁をクルマに乗せて職場へ向いました。
おゆみ庵 で昼食を摂った後、仕事をする F の横で 小説 を読みながらケタケタ笑う F 嫁に軽い殺意を抱いたのはここだけの話ですw
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会場の千葉県文化会館に到着したのは 15 時で開場の 30 分前でした。
数週間前に夏日だったこともある関東地方はこの日曜日、雨降りな上にとんでもない寒さでした。
おそらく10℃に届かない気温に衣替えで仕舞った冬のコートを慌てて出された方も多かったのではないでしょうか。
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ABA の発表会ではお馴染みの大ホールへと入場します。
トップ写真はホール前のエントランスで出迎える彫像です。
ホワイエで荒木先生にご挨拶しました。
子供を通わせているわけでもない、単なるミーハーなバレエファンに優しく接してくださる人格者でいらっしゃいます。
望外にも関係者席を割り振っていただき、たいへんよい位置で拝見することができました。
ご配慮ありがとうございます。
発表会は 3 部構成です。
第 1 部「 小品集 」 ではいちばんちびっ子のシンデレラクラスの子供たちも元気に踊りました。
荒木先生の発表会でいつも感心させられるのは、小さな子供クラスがしっかりしていることです。
立ち位置がわからなくなったり、あからさまに振りを間違えたりする子はまったくいません。
街の成熟とともに小さな子供クラスの人数は減りましたが、みんな楽しそうに踊っていて微笑ましいです。
第 1 部最後の 「 グランド・タランテラ 」 では、お姉さんチームであるオーロラクラスやスワニルダクラスの面々も登場しました。
ここで F & F 嫁の関心のひとつは、2005 年に初めて観てふたりともそのハートを射抜かれた美人姉妹、M ちゃん、S ちゃんです。
とくに F は妹の S ちゃんの大ファンで、当時から彼女の振りをよく真似していたものです ( ドン引きされませぬようw )
いや〜オジさん感涙です。
一番下のシンデレラクラスでピヨピヨと踊っていた S ちゃんがポワントで立っています。
それも優美なアチチュードで。
初めて観てからもう 8 年経つのですからあたり前ですが、その成長ぶりに身内でもなんでもないのに嬉しくなりました。
お姉さんの M ちゃんともども踊りもさることながら、微笑みを湛えた表情が素晴らしいですね。
荒木先生のお嬢さんが中心となり引っ張っていましたが、手足が長く抜群のプロポーションです。
以前は生徒さんのひとりでしたが、いまでは助教として教える側になっておられます。
これからも頑張って教室を盛り上げて欲しいと思います。
第 2 部 「 バレエ・コンサート 」 では様々な小品やヴァリエーションが踊られました。
冒頭の 「 眠れる森の美女 より妖精の踊り 」 では、前述の妹 S ちゃんがなななんとリラの精を踊りました。
リラの精といったら妖精を束ねる頭wですよ。
S ちゃんの醸し出す暖かな雰囲気がリラの精にピッタリで本当に感無量です。
妖精たちは上から 2 番目のスワニルダクラス総出演で踊られましたが皆上手いですね。
そして最後にリラの精の S ちゃんは驚愕のイタリアンフェッテをぶちかましたのでした!!
足を振り上げた瞬間、まままさかイタフェ?と双眼鏡を取り落とすほどビックリしました。
途中休憩の入ったセミ・イタフェだったのはご愛嬌です。
すぐに脚が離れるようになるでしょう。
最後はリラの精をセンターに置いたポージングで終了です。
いや見事でした。
ママさんチームのエスメラルダクラスが踊った 「 コッペリア第 3 幕 より祈り 」 もよかったです。
ずっと以前から続けていらっしゃる方もいて、実際の心拍数はともかくとても落ち着いて見えました。
激しい動きこそないものの、洗練された大人の踊り、コンビネーションでした。
ここからヴァリエーションが 3 本続きます。
リーズのヴァリエーションを踊った彼女は小柄ながら非常にエネルギッシュ。
アピールする術を身につけていると感じました。
彼女にとても合った役柄、演目でしたね。
フロリナのヴァリエーションを踊ったお姉さんの M ちゃんも素晴らしい踊りでした。
役柄にあっているといえば優美な彼女にもフロリナがピッタリでした。
フロリナ役には一家言も思い入れもたっぷりな F ですが、M ちゃんのヴァリは期待を裏切らなかったですね。
2005 年にいみじくも F が予言したように、たいへんな美人に成長した M ちゃんは双眼鏡の視野が眩しいほどです。
そしてその美を倍加させる微笑みがまた魅力的であります。
ヴァリ三連発の中でもっとも F & F 嫁が楽しみにしていたのは、お世話になっている ranran さんの末娘 R ちゃんでした。
彼女は 「 ジゼル 第 1 幕のヴァリエーション 」 を堂々と踊りました。
まず村娘の衣装がとても似合っていてかわいかったです。
そして特筆すべきはそのスカート裁き。
踊りとともに柔らかく優雅に動くロマンティックチュチュは、衣装の質と踊り手の力量を物語っておりました。
F 嫁は R ちゃんの上半身使いを絶賛しておりました。
踊りに魅せられたジゼルのことですから、最後に舞台を一周する間にもっともっと自己をさらけ出してアピールしてもいいなと思いました。
いずれにしてもジゼルのヴァリエーションは素晴らしい出来栄えでした。
心の中でブラヴォーを叫んだ F & F 嫁でした。
教室の OG である N 先生が男性ゲストダンサーの高島康平さんと踊った 「 ダイアナとアクティオン 」 GPDD は迫力ありました。
N 先生も最初に拝見した際は生徒さんのひとりでした。
華奢な体躯ながらシャープな踊りを見せていただきました。
元 K の高島さんは流石の身体能力でした。
半裸のアクティオンを見事な回転と跳躍で演じきりました。
やはり圧倒的なピルエットには観客が湧きますね。
おふたりの素晴らしいコンビネーションで第 2 部が終了しました。
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幕間の休憩に裏方として走り回る ranran さんと、客席で見守っていた御主人様にもご挨拶をすることが出来ました。
どの発表会もそうですが、お母様方のご尽力は半端ないですよね。
生徒さんの頑張りはもちろん必要ですが、加えて親御さんのお力なくして発表会は成り立ちません。
荒木良子バレエアカデミー御父兄の皆さま、お疲れさまでございます。
第 3 部「 パキータ 第 2 幕 グラン・パ 」 が最後のパートになります。
このグラン・パは特別振付をされた篠原聖一先生の構成の妙が光ります。
篠原先生は 1982 年の荒木良子バレエアカデミー第 1 回発表会で良子先生とともにドン・キ GPDD を踊ったといいます。
2005 年の第 12 回発表会でも変わらずバジルを踊られましたがさすがに少々しんどそうでしたw
振付家、指導者としては流石で、今回のパキータもひとりひとりに光が当たり次々と繰り出される踊りの差配は見事でした。
パ・ド・トロワは先生と生徒さん、そして男性ゲストの賀川暢さんが踊りました。
NBA の賀川さんは豊富な海外経験に培われた素晴らしいダンサーですね。
特に着地音の小ささには驚かされました。
ポロネーズとしていちばん小さな子供たちからママさんクラスまで一気に出演したのも面白かったですね。
それぞれが活かされた振付で、あっちを見、こっちを見しているうちあっという間の時間でした。
常に活躍するコール・ドは 8 人でしたが、贔屓目なしに R ちゃんが牽引していると感じました。
彼女の美点はパンフレットの小さな写真を見ても分かるしっかりと通った軸ですね。
それに支えられているからポージングがいちいち美しい。
これはいろんな場面で鍛えられたこともあるでしょうけれど、持って生まれたセンスだと思いますね。
第 1、第 2 ヴァリを観ているうちに段々発表会ということを忘れてきました。
それが顕著に感じられたのはやはりパキータとリュシアンのおふたりが登場してからでしょう。
パキータを踊られた A 先生は安定感抜群で見事でした。
最後の男性ゲスト、リュシアン役の齊藤拓さんもノーブルで素晴らしかったですね。
ここだけ双眼鏡のアップで観ていると普通のバレエ公演のようです。
A 先生の正確なグランフェッテでは観客から盛大な拍手が湧き起こりました。
齊藤拓さんは 2011 年に観た谷桃子バレエ団 「 ラ・バヤデール 」 のソロルで拝見したことがあります。
変わらず端正な踊りでサポートも正確。
A 先生を担ぎ上げるリフトでも微塵の不安もなくまるで正規のペアのようでした。
縦横無尽に活躍するコール・ドも舞台をきらびやかに飾ります。
けっこう複雑な構成をヒヤリハットもなく、生徒さんたちが見事に踊っております。
さらに主役のおふたりが盛り上げるだけ盛り上げてパキータは素晴らしいエンディングを迎えました。
その後レヴェランスを兼ねたアポテオーズがあり、出演者が次々と登場してきます。
最後にパキータとリュシアンがセンターに収まり大団円です。
篠原先生は下手で控えめにご挨拶されました。
最後の最後、荒木先生が登場しレヴェランスされると緞帳が降り無事に発表会は終了となりました。
OLYMPUS XZ-1 ( 画像加工 )
終演後は発表会のお約束、ホワイエでの撮影大会です。
出演者、観客というか身内やお友達が入り乱れ、あちらこちらでフラッシュが焚かれます。
OLYMPUS XZ-1 ( 画像加工 )
F も R ちゃんと記念撮影。( 撮影 F 嫁 )
2005 年の発表会後に撮った写真を見ると F は膝をついて R ちゃんと目線の高さを合わせています。
モザイクが残念ですが、いまではこんなに美しく成長しました。
R ちゃんは自己評価が厳しくて全然ダメと言ってましたが、どうしてどうして群舞も含めて素晴らしいパフォーマンスだったと思います。
そしてやはりバレリーナには花束がよく似合います。
その後、関係各所にご挨拶して回る荒木先生に御礼を。
先生に素直な感想を述べさせていただきました。
ブログ記載のご許可もいただきましたが、こんなミーハーなレポートで申し訳ございません。
またこの次の会にもぜひお邪魔したいと考えておりますです。
今回残念なことはただ一つ。
2006 年のボリショイ来日公演 ロビーにて。
あまりに美しいお姿に思わず声をかけてしまいドン引きされたという痛い想い出がある D 先生のお姿を拝見できなかったことです。
バックステージにいらっしゃることは客席の元生徒さん達の会話でわかっていました。
まぁ何しに行っているいるんだかw
出禁にならないうちに止めときたいと思います。
荒木良子バレエアカデミー は規模こそ大きくありませんが、暖かく素晴らしい教室です。
情操教育としてのバレエはもちろん、芸術としてのバレエへの入り口としても受け入れることの出来る懐の深さを感じます。
開設当初生徒さんで入会した方々は各方面で活躍中で、講師としても頑張っておられます。
教室に愛着があって熱心な先生方に支えられ、海外に雄飛する OG も現れました。
とっても頼もしく楽しみなことであります。
今後も厳しく暖かいレッスンでバレエの大好きな生徒さん達を導いていってください。