F log
前回の ドイツLE風装備の変遷 12 では、バイエルン州警察 SEK の Steingrau-Oliv 装備の進捗状況でした。
あちらも難問山積みでしたが、黒装備である ハンブルク警察 MEK のバイザーヘルメットほどではありませんでした。
昨年、ツイッターにおいてドイツ在住の方(殉職SEK隊員を“同僚”と記していた事から中の人かもしれません)から、
バイザーヘルメットについて、ドイツの小規模なレプリカ工房を紹介して頂きました。
そこから代表である Hrr Alex とメールのやり取りが始まりました。
昨年 8 月の初メールからその数じつに 50通以上、Google翻訳に頼りっきりのメールでした。
苦労の末、やっとバイザーヘルメットのレプリカモデルが届いたのが今週です。
前回 12 の記事は昨年末でしたので、そこから今日に至るまでを備忘録として順に記していきます。
RICOH GR
随分昔ですが TT のベルトパット純正のサスペンダーを、クレイに変更しました。
シェルポーチ状箇所のベースは伸縮素材なんですが、たわんでいる所が伸び切ってストッパーになるというスグレモノです。
TT のベルトパッドはオリーブで緑が強めなので、効果の程は分かりませんが日光浴中であります。
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Steingrau-Oliv のメインはこの状況でストップ。
ショルダーアーマーやスロートアーマーの製作が必要になりますが、色味が合う布が探せません。
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唐突ですが、PELTOR 用のジェルパッドが届きました。
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お使いの方はお分かりでしょうけれど、ヘッドセットのパッドとしてはたいへん優れています。
レプリカの COMTAC2 でも使用して満足していたのですが、最終的にある問題を引き起こすことになります。
RICOH GR
今までベストは入手しやすさ、使いやすさでこの写真の 5.11 LBE VTAC を使っておりました。
その後、思うとところあって次の TT の Vest Base Mk2 Plus に変更してみました。
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前面ファスナーの 2 ファステクスと、5.11と基本構造は一緒ですが、前後にハードプレートが収納できるのが違いです。
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挿入するのは PTS のダミープレートです。
ハードアーマーのダミーでソフトタイプというややこしいモノです。
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まず前開きの右側に付いているポケットに前面プレートを差し込みます。
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その後は背面上部のベルクロを開けて、上からプレートを挿入して完成です。
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それらを着用に及んだのがこの写真です。
F 嫁不在なので洗面所の鏡での自撮りになります(笑)
前述の通り TT のベストには前後にハードプレートが入っており、内側のライオットアーマーに収納されている
ソフトアーマーと重なりある程度の「厚さ」を出すことに成功したと思います。
まぁ細かな考証はお気になさらず。
背面の腰部にはホリゾンタルのユーティリティポーチ。
背中にはカッコ優先でフラッシュパンポーチが 2 個取り付けてあります。
背中の POLIZEI パッチは敢えてアーマーとベストに貼り付け、内側をチラ見せする仕様となってます(笑)
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この時レプリカショルダーアーマーの取付け部が心もとなかったので、ベルクロを太いものに作り直しました。
もっともこれは舞踏衣装製作で切った張ったがお手の物の F 嫁が作ってくれたものです。
オリジナルのベルクロはこの 1/3 ほどの太さでしたから、安定性が抜群によくなりました。
その分可動域は減るものの、長めに作ってもらったので奥で折り返し、元々のライオットアーマーにあって
内側にたたんであるショルダー部の収納を確実にする工夫がされています。
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この頃、バイザーヘルメットレプリカの目処が立ってきました。
内蔵する PELTOR のヘッドセット用に PTT 付きケーブルを用意しました。
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それから使用例は TEO ではありましたが、バイザーヘルメット左側にコイツを装着しているバイエルン SEK に一目惚れ。
自分の中でのストリームライトブームもあり、サイドワインダーコンパクト 2 も入手しました。
最終的にはヘルメット下端が肉厚なのと、ネックアーマーと干渉するので上記取り付けは難しいという残念な結果に。
でもベスト前面の MOLLE に付けたりといろいろ工夫の余地はあると思います。
何よりコンパクトでギュッと機能が詰まっていてカッコいいんです。
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お次はハンブルク MEK のパッチ問題です。
元々興味を持ち出した時は下の赤いパッチで、黒装備にとても赤が映えてカッコよかったんです。
最近は上のロービジパターンも増えてきました。
こっちはこっちでシックだから迷うんですよねぇ。
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結局はロービジを選択しました。
MEK 本職同様にベスト前面に赤い柄のニッパーを突っ込んでみたからです。
この写真ではチラッとしか見えませんが、赤い差し色が目立ちます。
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アサルトスーツと腰回りのみ、それにアーマーとベストを着た比較です。
このアサルトスーツはドイツ製ですが、裾の丈が足りませんでした。
そこで LVR の長谷川さん に裾丈の延長をして頂きました。
長谷川さんには UF-Pro の LHT 魔改造 でもお世話になりました。
ここでちょっとしたズルを伝授。
この様に大型ニーパッドの場合、膝のお皿半分ほど上にずらして装着すると少し脚が長く見えます(笑)
膝つかなくてもいいんです、どうせコスプレでは実弾どころか BB 弾も飛んでこないんですから。
セカンダリーのセカンダリー、Glock19 は右胸上方に装着していますがこの位置では抜きにくいです。
右脇腹、右腰後方、いろいろ位置を試してみますが、どれもいまいちでしっくりきません。
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そんな時に導入したのが BLACKHAWK CQC ホルスターです。
裏側には MOLLE 挿入用のアタッチメントが付いております。
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で、結果右胸水平保持ということで決着を見ました。
独 LE 好きではありますが、仏LE‥特に BRI-BAC はたいへん気になる存在です。
その中の有名人、「眼力おじさん」こと某隊員が胸の位置に水平装着していたのに影響を受けました。
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右脇腹あたりだとドローの際に攣りそうになりますが、この位置だと驚くほどスムーズです。
でもこの位置だからこそ G19 ではひと回り大きいかもしれませんね。
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さてバイザーヘルメットを意識してから 2 年半、ドイツに発注してから 8 ヶ月を経て届きました。
ウルブリヒト社 ZENTURIO 05 レプリカ です。
この独特のフォルムをしたバイザーヘルメットに憧れてからある意味苦難の道が始まったのです。
日本国内にもドイツ法執行機関装備を目指している方は少なくないと思いますが、最大の障害はバイザーヘルメットですね。
写真は到着した当日夜、嬉しくてバラクラバのみで被って自撮りしたものです。
オプション追加はヘルメットカバー、ヘッドセット、後頭部のラジオのバッテリーボックスです。
特にバッテリーボックス上部にはダミーですがスイッチ、ツマミがあり、透明のカバーまで再現されています。
驚いたのは後ろ側にウルブリヒト社のロゴまで入っていたことです。
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こちらはバイザーを降ろした状態です。
大型ネジのロック部も確実に締まり、何段階かでクリックストップします。
このレプリカヘルメットの重さはオプション込みで 3.4kg でした。
レプリカとはいえそこそこの重量で、バイザーを上げていると首が前に倒れ気味になります。
バランスはバイザーを降ろしている方が良いですね。
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内蔵 PELTOR のイヤーパッドは前述の通り、ジェルパッドに交換しました。
右側がオリジナルで、やはり薄いし硬いしでジェルの方が快適性は段違いです。
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ところが快適なはずのジェルパッドはかなり厚みがあります。
ヘッドセット間の幅がそれだけ少なくなり、頭を入れると少々窮屈になります。
これは定評ある F の頭が大きいからで普通の方はまず大丈夫でしょう。
F の場合、特に耳が返りにくいので、被り方、レイアウト等の工夫が必要と思います。
あらためて欧米人の頭はエイリアンの様に前後に長い(幅は狭い)という事がわかります。
この写真左側のヘッドセット下端には端子があり、ここに前述した PTT / マイクケープルを差し込みます。
その先を特小に繋げばとりあえず通信が出来る予定です。まだ実験してませんが。
私がヘルメットをお願いしたドイツの小規模なレプリカ工房は、eBay にも出品しており日本から購入した方も取引中の方もいらっしゃいます。
ここでそのウェブサイトをリンクしておきます。
Defender-Gear
各種ヘルメットの他、LUCIE NVG レプリカや、カメラを内蔵したタクティカルライト等、魅力的な製品ラインナップです。
完成品としてオークション等に出品されいる以外は、メールによる直接取引が必要になります。
私もドイツ語はもちろん英語もからっきしなので、Google翻訳に頼りっぱなしでした。(メールは英語でも可です)
興味のある方は問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
RICOH GR
というわけでやっと全身装備となります。
F 嫁を仕事帰りに誘ってちょっいと飲ませ、良い気分にさせてから撮影をお願いしました。
あんまり飲ませ過ぎると写真の歩留まりが極端に悪くなります(笑)
RICOH GR
恒例の玄関にて全身写真、まずは正面です。
ヘルメットが重いのか身体が傾いております。
ブーツは定番中定番、adidas GSG9 です。
RICOH GR
今度は左右からです。
基本的な構成は以前と変わっておりませんが、独 LE にとってバイザーヘルメットが
いかに重要なアイコンかということがよく分かる写真ですね。
これも前述したアーマー類の厚みが表現できたのではないかと、一定の自己満足を得ております。
RICOH GR
そしてバイザーヘルメットといえば、もちろん射撃姿勢です。
ウチのバイザーストックは B&T の実物ですが、同じ工場で生まれた仲間は欧州各地の鉄火場で活躍しているというのに
自分はなぜ極東の地に飛ばされ、おまけにコスプレイヤーなんぞのエセ装備に付き合わされる事を嘆いてたと思います。
もちろん実戦は不可能ですが、レプリカとはいえバイザーヘルメットの バイザー下端がコツコツと当たる感触 を
バイザーストックに味あわせてあげられた事にホッとしています。
当然の事ながらバイザーを降ろした状態でもエイミングにまったく影響はありません。
ここら辺りは流石で、ストック、ヘルメットの両バイザー仕様が手に入ったらやってみようと思っていた夢が叶いました。
と、今回の長いブログはここまでの予定でしたが、執筆中にまた郵便小包が届きました。
LHT のラージラジオポーチがずっと欲しかったのですが、オークション等でもなかなか手に入りません。
そこでもうひとつの TT ことタクティカル・テイラー製のラジオポーチを頼んでいたのでした。
RICOH GR
左は消極的な理由で使用していた 5.11 のラジオポーチです。
サイドが開いた下端、上端のベルクロが LHT っぽくありませんか?
RICOH GR
ウチのセイバーはテンキーの無いタイプですが、オレンジの三連スイッチはアイキャッチなのでぜひとも見せたい所です。
昨日の全身写真には間に合いませんでしたが、週末のコスプレチッタには付けていきます。
そうなんですよ、3 月 25 日はコスプレチッタ各国 LE 合わせ。
齢五十三にしてコスプレイベンデビューということで、相当ビビってます。
各国LE合わせinコスチッタ【PE(公共の敵)歓迎】
ブログ執筆時で参加表明は 19 名の様で、やはり中心は米LEですね。
独勢は R6S 装備の方が参加されます。仏勢の皆さんも楽しみです。
天候も微妙ですが何より心配なのは、普段撮影でせいぜい 30分しか装備を着込んでいないことです。
それと実質ひとりでの参加なので、写真が上手く撮れるか分かりません。
カメラマンさんもいらっしゃるようでが、厚かましいお願いも出来ませんし‥
なんだかんだで心配だらけですが、各国 LE の方々を拝見するのも楽しみです。
雨が降らないように祈っていてください。